【インタビュー】BBQ芸人たけだバーベキューさん「扱いやすく、味も香りもいい！ きのこはアウトドアで大活躍」

バーベキューをはじめとしたアウトドア料理の達人として活躍するたけだバーベキューさん。キャンプやご自宅ではどんなきのこ料理を楽しんでいるのか、教えていただきました！

制約がある中で工夫するのがバーベキューの魅力

今ではアウトドア料理のレシピ本も多く手掛けているたけだバーベキューさんですが、バーベキューに出合うまで、料理はまったく経験がなかったそう。
「実家にいるときは、お腹が空いたら家族が何かしら出してくれたので、自分が包丁を握って何か作るきっかけがなかったんです。初めて仲間でバーベキューに行って、自分で料理をする一歩目を踏み出した気がします」

バーベキューのどんなところに魅力を感じて、達人といわれるまでにハマっていったのでしょうか。
「バーベキューは制約が多いんですよ。火力の調整はできないし、フライパンを振れるわけでもない。その制約の中で、いかに焦がさずおいしく焼くかを考えるのが僕は好きで。こんな焼き方したらもっとおいしくなるんちゃうかな？と工夫したり、味付けを変えたりホイルで包んだり。試行錯誤が楽しいですね。広い意味でのアウトドア料理となると、実は、家での料理とさほど変わらないんですよ。ガスコンロがあってフライパンがあって。でもやっぱり、外で作るということが開放感があって気持ちいい。おいしく感じるし、お酒も進みますね」

丸ごとでもホイル焼きでも！バーベキューのきのこ料理

きのこは子どもの頃から大好きだったたけださん。アウトドア料理でもきのこが大活躍しているそうですが、その理由は？
「まず、洗わなくていいですよね。それは、アウトドアではめっちゃアドバンテージになる。皮もむかなくていい。面倒くさくないという点で、もってこいの食材です。もちろん、味が出て香りがいいのも魅力です」

おすすめきのこ料理、教えてください！
「本当に外さないのが、エリンギの丸ごと焼き。エリンギを切らずにそのまま網の上に置き、ころころ転がしながら弱火～中火くらいの火力で15分程焼きます。3/4くらいのサイズに縮んで焼き色が付いたら、まな板にのせて薄めの輪切りに。普通エリンギって縦に割きたくなると思うんですけど、そこをぐっと我慢して（笑）、繊維と垂直に切ると、まるで鮑のような食感になるんです。丸ごと焼くことでエリンギの水分も逃げないので、噛むとぶわっと水分が出てジューシー。それをわさび醤油で食べます」

中野市のきのこといえば、えのきたけ。網で焼くバーベキューでは使いづらいイメージもありますが？
「えのきたけを豚バラ肉で巻いたものを３束ほど作って、串に刺し、ぽん酢やしょうゆで香ばしく焼く。豚肉のうまみをえのきたけがキャッチして、すごくおいしいです」

アウトドア料理では、ホイル焼きも定番の調理法ですが、包むだけじゃない使い方も教えていただきました。
「きのこは焼くと縮んで固くなりがちなんですが、アルミホイルに包んで焼くとふっくらジューシーに仕上がります。醬油とバターで蒸し焼きにするのが、簡単で誰でもおいしくできる味付け。白ワインと塩とレモン、キムチと焼鳥缶など、アレンジするのも楽しいです。あとは、アルミホイルって形が自由自在に変えられるので、深さのある器型にしてオイルときのこを入れ、網の上でアヒージョを作ったりもします」

おうちキャンプにおすすめ！飯盒できのこの炊き込みご飯

アウトドア料理は魅力的ですが、おでかけがなかなか難しいこの頃。おうちでもキャンプ気分を味わえる方法は？
「僕は、アウトドア用の調理器具を家でも使うんです。たとえば飯盒。今はいろいろなタイプがあり、アルミ製で持ち手が付いた「メスティン」が流行っています。家でも飯盒でお米を炊くと、雰囲気が出ます。炊飯器ではできないおこげができるのも、飯盒炊飯の醍醐味ですね。きのこたっぷりの炊き込みご飯を作るのはどうですか？　炊き上がったら飯盒のままテーブルに出して、ライトも普段の照明じゃなくランタンなどの灯りにしてみるとか。一気にアウトドアの雰囲気が出ると思います」

たけださんが中野産きのこで作ったきのこたっぷりの「薬膳鍋」。「きのこのうま味がすべてスープに溶け込み、最高でした！」

たけださん監修の『魔法のアルミホイルレシピ100』（ヨシモトブックス）には、きのこ料理でも活用できるアルミホイル調理法が満載。